70点の品質

今日は朝から総務に連れられて、中国国内での就業許可申請を出すのに必要な健康診断を受けに行く。
なお、本日から南通には日本人がさらに4名ほど増えるが、自分の担当部署は相変わらず自分のみだ。まあ事業規模からいえば仕方ないけどね。
自分も含めて5人の言葉わからない日本人を一人で引き連れる総務のS課長は大変そう。だけどね、いろんな診断項目を順番でなく空いているところからどんどん受けさせるから手に負えなくなるんだよ、と密かに思っていたけど、まあこれで良いのかもしれん。

健康診断は、一昔前は囚人のようにパンツ一枚であちこちの部屋を連れまわされたりしたとの話だったが、今はそんなこともなく、それなりに文化的。採血の注射針も一回ごとに捨てていたしね。
日本だって、自分らが子供の頃には予防接種の注射針の使い回しなんてあちこちで行われていたそうだから、まあ、本当に必要で便利なものはちゃんと浸透するんです。

とはいえやはり中国クオリティ、診療場所がどこか無機的で寒々しいのはいいとしても、心電図や超音波エコーをとっていてもお構いなしにずかずかと他の検診を受ける人たちが入ってきて受診中なのをじろじろみられるし、内科では聴診器を服の上から当てて(3枚くらい来ているのに)おざなりに検診するし、あげくにレントゲン写真を撮るときは、写真室の扉が開けっ放しで待合場所から撮影場所が丸見えだし。立派な厚い扉があるのに誰も閉めない。これでいいのかと思うが、レントゲン技師たちは別室でちゃんと隔離されていたし、僕たちは年間たかが数枚分の写真分の線量が増えても健康には影響ないだろうし、たぶん問題ないのだろう。うん。

その後は公安(警察)に行って(外国人は入国後24時間以内に公安に登録しなくてはならない。私は済だったのですが残りの4名が必要)、銀行によって口座を開設して、その後に会社のIT担当に部屋に来てもらって、ネット接続の設定をしてもらいました。
会社はネット接続の手配をしたはず、なんだけどどこにもTAが見当たらず、2人で部屋じゅう探し回って、靴箱の裏に隠された配電パネルをようやく発見。でも棚を外さないと蓋が開かない。棚はネジ止めだ。とりあえず一本もってきていた携帯ドライバがありがたい。備えあれば憂いなしだね。

でTAはちゃんとスイッチが入っている。でも壁のLANポートは死んでいてネット接続できない。これは変だとよくよく確認すると、配線の全部で5本のうち1本だけが接続されていることが判明。その他の配線はコネクタを接続しておらずむき出しのまま。なんでこんな中途半端なことするんでしょうね。一か所接続できたので、これでOKとしたのかね。

生きているポートに無線ターミナルを接続してもらい、とりあえずネット環境完成。ただねえ、この生きているポートのある部屋って一番使わない部屋なんだよな。無線TAのみ部屋の真ん中にポツンと置かれている状況。壁は煉瓦を積んで漆喰で固めたものですので分厚くてあまり電波の透過状況がよろしくない。ひいては通信速度もさらに低下する。

有線では長さが足りないので、自分がひきこもる部屋の壁のLANポートをなんとか接続できるようにしなくちゃね。
というわけで、会社のIT担当から、RJ-45コネクタ用数個をもらって、圧着工具も借りてきました。週末でもトライしてみようっと。

とまあ、いちおうネット接続はできるようになったのですが、前の出張時と同様、いろいろと不具合も散見されますので、暫くは何ができて何ができないのか、いろいろと実験しないといけませんな。

このように中国の品質は、日本の品質を95〜100点くらいに見積もって、すべてにおいて70点ぐらいってのが私の印象です。もう少しここをこうすれば完璧なのに、ってのだらけ。本当に最後の詰めが甘い、惜しい、ってな感じです。そのうち、いろいろと紹介していきましょうね。