趣味の換気扇交換

だいぶ前に子供が風呂場の換気扇にシャワーをぶっ掛けて以来,異常な騒音は出るわ,すぐに止まるわと完全に末期症状でした。何度かファン自体の掃除とか軸付近に潤滑剤をスプレーするとかは行って見たのですが状態は改善されず完全にベアリングが死んだ様子。換気が満足に行えないためにカビが生えて困っていましたため,夏休みに入ったこともあり自力で交換作業を行ってみました。
とはいっても当方素人ですので,十分な下調べが必要です。

まずはカバーを外して,現在取り付けている換気扇のメーカー名と型番を確認。ネットで検索して,INAXの某換気扇ということが判りました。それにしても最近は取り扱い説明書や施工用資料とかもダウンロードできるので非常に便利です。特に施工用の図面さえあれば,どのような大きさでどのような電気配線や配管されたものか,実物で調べなくても判ってしまいます。
さて,このタイプはいわゆる天井埋め込み型の換気扇,100V仕様,本体17cm角,取り付けネジ位置は20cm角,と。これに合致するタイプの換気扇をネットで検索します。ついでに,交換した人のブログも一緒に検索。
その結果,いろいろ判ったこと。天井換気扇交換は,通常の電気工事の腕があれば特殊技能は必要なく容易に行える。装置価格は5000〜10000円くらいで,業者に頼むと工賃が加わるので1万〜2万くらい?DCモーター仕様は本体価格が高いものの電気代が安く1〜2ワットで駆動するので数年で元が取れる。これまで使用していたのは15ワットくらい。でも,DCモーターはインバータ入っているので必ずパワー切り替え機能がついており,これは壁のスイッチを取り替える必要が有りかなりハードルが高い。というわけで,難易度を考えて通常仕様のモータを選択しました。あとは本体の大きさで選べる機種はほとんど決まってしまいます。メーカーサイトで同様に施工用説明書をダウンロードして比較検討。結局パナソニック製の機種にしました。使用電力も8ワット程度とずいぶん少なくなっており,そのわりに風量が多い。良い感じです。実売6000円くらいから。

これもネット通販で取り寄せ。便利な時代になりました。ショップがお盆休みに入ってしまう前に発注。
まずは排気ダクト接続用に,近所のDIYショップでアルミテープを購入。500円くらい。

風呂場のメンテハッチから上半身をもぐりこませ接続状態を確認します。いわゆる最近のユニットバス,換気扇がついているのと逆側の天井の継ぎ目部分を押すと簡単に開きました。もともと設置されていた換気扇は電源ケーブルがモーターに直繋ぎタイプ,線の末端はまとまって他の配線と一緒に絶縁ケースに収まっていました。ココを外すのはちょっと荷が重かったのと,購入した換気扇がワンタッチソケットで直接線を差し込むタイプだったので,元の電線はそのまま生かして残し,モータ部の根本で切断することに決定。換気扇を止めているネジを外し,ダクトのテープをはがして,換気扇を取り外しにかかります。
見るとモーター部上の外装が変色しています。モーターがかなりの熱を持っていたのでしょう。火が出なくてほんとに良かった。

電線の長さにあまり余裕がないので,脚立の上に仮置き。

いよいよ配線を切断します。さすがにここは怖い。原則はブレーカー落として作業するべきですが,横で洗濯機が回っていたので落とせません。壁スイッチがOFFになっていることを確認しスイッチ上にテープを貼って「スイッチ入れるな」を大きく書いておく。さらに子供が洗面所・風呂場に入ることを禁止。
工場勤務しているといろいろ事故事例を見聞きしますので,点検・修理中に他の人が誤ってスイッチいれて・・・ってなんと多いことか。安全対策はいくらとっても多すぎることはありません。準備できたところでどきどきしながらブチッと。
なお予想はしていましたが,アース線が見当たらなかったのですが3芯ケーブルでした。緑がアース線ですね。

購入した換気扇の施工説明図に従って線剥きして線接続。これが意外と手間かかりました。空中にプラプラしている線を加工するのってめんどくさい。漏電も怖いので手抜きせずにきっちりとしておきたいところ。

圧着工具はさすがにもっていなかったので,アース線は丸型端子に半田付けします。配線もバラけないように半田で固めます。工具は会社から借りてくれば良かったかな。配線をコネクタに差し込んで,アース線取り付けて,終了。この状態で一度スイッチを入れて作動することを確認します。おおお,音が静かだ。

ダクト取り付け部を先に,ダクトパイプに取り付け。とはいってもはめ込んでアルミテープで巻くだけ。アルミテープに隙間があると効率がおちたり天井裏が湿気たりしますので,念を入れて2〜3重に巻きます。奥まった場所なので巻きつけ具合が見えないため,デジカメで確認。便利ですね。

そのまま天井に取り付け。これらの換気扇はどれも取り付けネジ穴の位置がメーカーや機種によってことごとく違うんですね。こういうのも規格化してくれればいいのに。前のネジ穴は利用できないので新しくネジ穴を開けます。タッピングネジなので,そのままドライバでねじ込んでとめようとしたのですが,分厚いABSの天井に負けました。仕方が無いのでドリルを持ってきて,細くガイド穴を開けてからネジを入れます。1人作業だと,支えながらネジを入れていくのはちと骨が折れます。

最後にカバーをつけて終了。

実作業自体はせいぜい1時間もあれば終わるようなものでした。ただ工具がね。半田ごてどこにいったとか,ドリルどこにしまったのかとか,家のあちこちに散逸しているものをかき集めるところから始まったせいでやたら中断が多く,風呂場は高温多湿でちょっと作業するだけで体力が奪われるしで,休み休み行いつつ数時間の作業になってしまいました。あと電気工事が必要ですのでそれなりの知識経験は必要でしょう。ま,趣味のDIYでありました。