中国の中の日本

中国に実際に住んでいると、日本語のかけらに出くわすことがしょっちゅうです。
たとえばこの店、ファンシーグッズっぽい商品を取り扱っていますが、店名が「kawaii」です。

ただ、どのくらいの人がこれが日本語だと意識していたり、または日本語としての意味を知っているのやら。日本の中で英語を使っているようなものでしょうか。つまりちょっとおしゃれで未来っぽい?文明っぽい?そんな感じを持っている印象を受けます。
実際のところ、日本人が英語を知らない以上にほとんどの中国人は日本語を(英語も)理解しないのですが、まあ、なんというか、日本人が思っている以上に中国人は日本の事を意識していると思います。日本人がアメリカを追いつき追い越す対象として意識していたようなもんですね。

最近の中国の日本に対する攻撃的な態度は実はこの感情の裏返しというか、もう国力として日本に追い着き、もはや追いかける存在ではない、と誇示しているようにも思います。実際、対日本との貿易金額の比率が、他の国よりも下になってきたあたりからそういう態度が増えていると思います。

いま、中国では日本車に乗っているのはあまりかっこいいことではありません。欧米の車の方が人気です。性能は欧米の車の方がよくて、日本車は次点である、と多くの人が言います。じゃ、どこが?と聞いてもはっきりと答えられなかったり、日本車はすぐに壊れるので安全性が低い、などと言います。(実際は衝突時の生存性を高めるために、衝撃吸収のためにわざと壊れ安くしているようですが)。じゃ、中国車は?と聞くと、苦笑しながら、まだまだ駄目です、と言い切るのは潔いとは思いますけどね。

なんか、バブルの頃の浮かれていた日本を思い出した。日本の土地の金額だけでアメリカ全土を購入できるんだ、とかもはや経済大国、技術大国となって、アメリカに学ぶことは無くなった、とか、意味の分からない英語を並べるのは恰好悪いとか(そりゃそうだけど)。歴史は巡る。