はんだごて

始めて独り暮らしを始めたとき、皆は何を買うのでしょうか。私は半田ごてでした。TVアンテナ線を接続したかったからなんですけどね。その後、就職で引っ越した先でも、一番先では無いけれどほどなく半田ごてを買いました。実家に置いてきたからです。
別に電子工作が趣味ってわけではないですが、配線がきれたりつないだりするため、半田ごては一家に一本必要だと思う、のですけれど、無い家の方が多いようですね。ううむ。

話は変わって、今私は単身赴任先の中国のアパートでノートPCの画面をTVに出力させたりしているのですが、設置されているTVにはVGA端子しかありません。PCの出力側はHDMI端子なので、HDMIVGA変換器を購入して使用しています。ところが画質がいまいちというか、薄暗くなった黒には赤が、逆に灰色には青緑の変なノイズが乗るんです。でもまあこんなもんだろうと画面がちらちら気にはなっていましたがそのまま使用していました。

そうしたら、今度は音声出力用のミニジャックが突然中に落ち込んでしまいました。抜き差ししているうちにジャックがはずれてしまったようです。仕方ないので分解すると、基盤からジャックがポロリと取れています。それだけでなく線が一本切れているのも発見。どうやらこのせいでノイズが乗っていたようですね。

というわけで、普通は線が切れるわけもない基盤の接続部分から切れていたので初期不良だったことが判明し、しかも通常の使用で基盤に半田付けしている部品が取れるなどという脆さに呆れたわけですが、海外に住む身としてはクレームだせるわけでもなく気軽に買いに行けるわけでも無く、どうしようかと考えていたんですね。そしたら、タイミングよく近所の大型スーパーに半年ぶりに半田ごてが入荷しました。30元ってことは500円くらい。

中国は日本に比べて、DIY修理のための道具や接着剤などはあまり見かけません。もちろん専門店にいけば置いていますけど、日本ほど手軽に販売していないというか。日本人の方が工作修理系が上手な人が圧倒的に多いです。日本の環境や文化は「ものつくり」指向が強いのでしょうね。というわけでまたも半田ごてを買ってしまいましたよ。半田ごては売っていてもハンダは売ってないのは不思議ですが、「こんなこともあろうかと」日本から少量もってきていたのが役に立ちました。
工具類はほとんど持ってきていないので、カッターナイフと爪切りと棘抜きとを使って、写真の茶色線を切れたと思われる場所に仮接続して出力状態を確かめてみます。

すると、おおお、ノイズが消えた!どうも切れていたのは同期信号線だったようですね。道理でディスプレイの周波数を切り替えるとノイズパターンが変化するわけだ。

後は外れたミニジャックも半田付けして、組みなおして完了。ああ、楽しい。でも買ったはいいけれどこの半田ごては200V仕様だろうなぁ。日本じゃ使えないよなぁ。