「順列都市」読了

 他の訳されたイーガンの作品のなかではロジック転換点がやや強引というか,なるほど!と膝を打てないというか,そういう不満はありますが,それ以外の点では分かりやすいし読みやすい。イーガン入門者向け作品というわけかなぁ。
 とはいえ,リアルなサイバーワールドの主人公の目の前でこの論理の大風呂敷を広げる瞬間がイーガンの作品の魅力でもあるわけで,そういう意味ではややくすぶり残ります。やはり「宇宙消失」が秀逸。