日々の工作

私、中国では普段から外出の際は帽子をかぶっています。冬の寒さは厳しく、夏の日差しがきついから、という直接的な理由もありますが、実は自分のキャラ付けすることも目的の一つです。中国ではよく店員たちが入れ換わりますので、よく買い物する店やアパートの出入り口の守衛に、あの中国語が通じない可哀想ないつも帽子をかぶっている日本人だな、と覚えてもらいやすくなった方が何かと便利ですし、何かトラブルに巻き込まれたときは逆に帽子を脱ぎ捨てれば印象がぼやけて逃げやすくなるかもしれないと、そこまでいちおう考えてのキャラ付けです。たまにお客への出張のときに帽子無しの状態だと、誰こいつ?って感じで守衛が不振そうに見てくることがあるのは逆効果なのですが、ちゃんと当初通りの目論見が利いていることの証明でしょう。

さて、先日帰国した際に新しい帽子を購入しました。中学生の時に買って以来の久しぶりの迷彩柄帽子です。当時は怪しい奴扱いでしたが、それでも自分の趣味を通しました。それが今ではすっかり迷彩柄はおしゃれファッションの一つで、普通に男性も女性も迷彩柄で街を歩いています。ファッションの先端を行き過ぎていた自分ですが、ようやく時代が私に追いついたってもんですね。
購入したのは最近流行のデジタル迷彩柄です。流行っているのはまだ米軍とかの本職の方々が主だと思いますが。

帰国期間も短いし、迷彩帽を売っている店はあまり多くないので、あらかじめ帰国前にネットで通販しておきました。が、今かぶっている帽子とサイズは同じはずだったのですが、実際にかぶると自分の頭にはちょっと小さ目です。これだから服飾関係を通販で購入するのは難しいですね。散髪直後ならいいのですが、髪が伸びるとかなりキツキツになりそうです。

まあ、売っているサイズがワンサイズしかなかったので仕方なく購入したというのもあるのですが、こういう事態も実は想定範囲内でして、駄目ならば自分で加工しようと思っていました。悪い方に予想が当たりましたが、それはそれとして駐在先は娯楽が少ないので工作物はちょっと嬉しいのです。中国に戻るときに、色の合う糸とゴムバンドを手芸店で購入しておきました。

帽子の後ろ側のミシン目をプチプチと切り落とし・・・ていくとどんどんほつれて焦りましたが、何とか途中で無理やり縫い付けてそれ以上のほつれを止め、ゴムを取り付けてからちくちくと手縫いしていきます。運針とか、たしか小学校の家庭科で習ったように思うのだけどろくに覚えていやしませんな。時間かけてちくちくとそれらしく縫い合わせていき、ようやく完成。近くで見るとがたがたですが遠目に見れば迷彩に紛れて分かりにくい、はず。

ちょっとした趣味の工作でした。まあ、楽しかったですかね。