電話料金のリチャージ(充値)と、ネットバンキング

先日、日本に帰国した際に入手した国際通話対応、データ通信対応の中国联通(China Unicom)SIMカードですが、中国は一般的に先に料金をチャージしておいてこれを消費するという料金先払い式になっています。このカードも購入当初から100元(今のレートで1900円くらい)の通話料金が入っているんですが、使用すれば当然残金は減っていくので、どうかしてリチャージしなくてはいけません。リチャージは中国語で充値(ジョンチーとチョンジーのちょうど中間くらいの発音に聞こえる)または充銭といいます。ネットで調べると、充値するにはコンビニにある入金機で行う、店頭で以来する、あちこちで売っている充値卡(カード)を購入しSMSでこのカードの番号を送信する(プリベイトカード方式)、ネット振込で入金する、などの方法があるようです。

住んでいるところは比較的田舎で日系コンビニも無いし、かつ市内中心地から離れた開発区に住んでいるのでさらに不便ですので、簡単そうな(中国語が分からなくてもなんとかなりそうな)プリベイトカードを試してみようかと思ったのですが、まずどこに売っているのか探すところから開始。結局は各電話会社の店頭で購入するのが確実らしいのですが、中国の携帯電話会社の中でも最も数が少ない中国联通の店を、これまたようやく探しあてて聞くと、カードは置いて無い、との答え。じゃあ充値したいと伝えると、電話番号がこの地区のじゃ無いから何か難しいらしく、店や操作する人を選ぶみたいです(中国語なので詳しくは理解できなかったけど)。そういえば日本でも以前はDocomoの管轄が違うと契約だの料金支払いだのいろいろめんどくさかったですよね。SIMカード自体を国内で直接購入していないので自分の身分証明するのが面倒くさそうで店頭の充値はとりあえず諦めました。加えて店頭が駄目なら充値卡を購入する場所によって使えるとは限らないというか、駄目な可能性の方が高いよね。

次にネットでの振り込みです。China Unicom のページから入金のページを手繰っていきます。マニュアルとかこういうメニューページとか、書いている内容が予想できる範囲ならば、中国語もだいぶ勘が働くようになってきました。漢字文化圏万歳。
中国では、基本的に国際クレジットカードは使用できません。使えるのは外国人が常に出入りする高級店とかホテルだけです。ネット振込も同様です。しかし現状では日本のクレジットカードしか持っていなかったので、なんとかこれが使える手段がないかと探すと、なんとAlipayでの支払いの選択があります!

Alipay(支付宝)は、中国ネットビジネスでよく使われる第三者保証決済アカウントです。世界的にはPayPalとかが有名ですよね。中国国内はタオバオと呼ばれる日本でいう楽天みたいなサイトがあり、ここで特に使用されています。このAlipayで国際クレジットカードも使えるという情報があったのでまずはユーザー登録・・・しようとすると、中国のIDカード番号が必要になります。さんざかサイト内を探し回って、ようやく外国人枠でパスポート番号で登録できるメニューを見つけてなんとかユーザー登録。そうしたら、結局クレジットカードで入金ができません。以前は行えていたようなんですが、最近になってまた利用できなくなったらしいのです。orz。

この辺でかなり心が折れてきたんですが、次に会社の総務に頼んで銀行でネットバンキングできるように手続きしてもらうことにしました。中国での生活手当入金のために中国で銀行口座を持っていますが、通帳も無いATMカード一枚なので入出金も把握できないので、改善のためにもちょうどいい機会です。
中国では、ネットバンキングの手続きは通常の銀行口座を開くのとは別に窓口で申請手続きが必要です。本人確認は基本的に携帯電話のSMSに一時パスワードが送信されてくる仕組みです。
ネットで調べた範囲では、本人確認のためにUSBに挿すキーを配布していたようなんですが、今回手続きを行ったところ写真のような電子セキュリティトークンが配布されました。一分ごとに新しいパスワードが表示されるしくみです。これ、3年間有効らしいのですがそんなに長く電池が持つんでしょうか。通信していると電池が持ちそうにないんですが、それならどうやって同期させているのでしょうか。内部時計がそんなに精度が良いとは思えないけどなぁ。いろいろと謎な技術です。

で、中国銀行のネット手続きに入ります。すると・・・登録時のID、パスワードを入力しろとなっているけれど、画面にはエラーが表示されます。どうやらこのトークンを用いた新システムを利用するには、ActiveXのインストールが必要なこと(ここまでは行っていた)、で、このアドインをブラウザの設定で有効にしなければ駄目だったことに気づくまで、かなり無駄にうろうろとしてしまいました。分かってしまえば簡単なことだったのですけどね。

ようやく、最終目的だった充値が行えます。China Unicom のページから該当ページを開いて、ネットバンクで振込選択してとりあえず300元ほど入金手続き。無事携帯のSMSに入金完了のお知らせが届きました。これで新規に入手した電話回線の維持も一安心です。しかし長かった・・・。
国際クレジットカードがつかえればこんな苦労もしないで済むのですけどねぇ。そうでなければ、せめてPayPalをはじめとする他の国でも使える決済システムとか。経済統制していますから仕方がないとはいえ、まだまだお金の流れという点では中国は本当に不便です。
あとまあ、上海とか北京ぐらいの都会ならばここまで苦労せずに済んだかもしれませんね。今住んでいるところは中途半端に不便なところですので。