中国渡航日

1月2日、いよいよ本格的に中国へ渡る日となりました。

これまで4回にわたり2週間ずつ行って滞在した街だから全く知らない場所ではないので、不安は少な目ではあるのですが、それでも短期滞在と長期滞在では全く状況も感覚も異なりますよね。

中国は、まだ旧暦というか太陰暦で様々な行事が動いているため、いわゆる正月も日本でいうところの旧正月となり、1月末から2月頭にやってきます。そのため世界的な1/1のハッピーニューイヤーはあまり中国では関係がなく、私の勤めている会社も、日本の暦に合わせるために年末年始に多少の休みを入れるものの、1/2からは平常運転。
異動辞令は1/1付けだったので、私も中国の工場の勤務カレンダーに合わせ、3が日中の渡航となりました。

日本の大晦日から新年にかけての正月ムードの中で、出発準備をする自分が何か仲間外れな気持ちになってちょっとふさがり気味。我ながら精神が弱いなとは思いますが、一見平気な様子で内に溜め込んでしまって突然鬱になったりするよりは良いのではないかとポジティブに考えておきます。

出発当日は在来線最寄り駅で家族と別れ。子供たちはあっさりとしたものでしたが、ま、そんなもんでしょう。自分も父親が船員だったのですが、出発する時も帰ってくるときも涙の別れ・再開なんて小学生以降は無かったもんなぁ。

羽田までの道中は、在来線がやや混んでいたものの新幹線はガラガラ。飛行機も程よく空いています。新年2日ですからね。

上海虹橋空港に到着時、今回は引っ越し荷物が別送であるので、税関で「別送品あり」のところにチェックを入れた税関申告カードを2枚提出します。このうち一枚のみが返却。後日、荷物を受け取る際に引っ越し業者に渡さなくてはなりません。
空港にはあらかじめ依頼しておいた会社の車が迎えに来てくれてましたので、これに乗って中国南通市まで向かい、入居する部屋まで。

入居する部屋はまだ新しく、自分が初めての入居者のようです。暖房もまあまあ効くようですし、それなりの水量でお湯も出る。どれも当たり前のことのようですが、中国クオリティーでは全然当たり前でなく、他の日本人駐在員達からいろいろと不具合事例を多数聞かされていましたので、住環境が良さげなのはかなり幸運、だと思ったのですが・・・。

この入居した場所はセキュリティが厳しいところで夜間は玄関の門が閉まってしまうそうで、かつセキュリティカードは数日経たないと発行されないので、それまではインターホンで管理者を呼び出して門を開けてもらうように言ってくれ、と言われてしまいました。もちろん日本語が通じるわけもないので、中国語のできない私にはいきなりハードルの高い話です。どんな罰ゲームやねん。
それに、いきなり車で連れていかれたこともあり、今、自分が住んでいる場所の把握も困難で、どちらに向かえば知った場所まで行けるのか、ちゃんとここまで帰ってこれるのか、非常に怪しい状況でした。せめてネットに繋がれば、google Map って手もあるんですがねぇ。google Map にこの付近一帯の詳細地図をキャッシュで保存しておくべきでした。そうすればネット接続なくてもGPS機能が使えたのに。失敗です。
部屋のネット環境についても会社に対して依頼していたのですが、まだ準備できておらず繋がってなかったので何もできません。

というわけで、到着したその晩は外出を諦めました。しかし困ったことに腹は減る。羽田空港での昼食の後は何も食べていません。持ってきた荷物の中にはカロリーメイトやら羊羹といった非常食があるので空腹はなんとかなったのですが、飲むものが無いのは参りました。日本と違って水道水をそのまま飲むわけにもいかず、かといってお湯を沸かすための鍋もヤカンもなく。

仕方ないので人間は摂取している水分のうち40%ぐらいは食事からとっているのだ(パーセントはうろ覚えですが)と自分をごまかして、荷物を片付けて、ベットを寝れる状態にして、歯を磨く水は悩んだけれど、飲み込まないように気を付けてそのまま水道水で口を濯ぎ、その日は就寝。