往きて還りし物語(往路編)

レイトショーで先ほど見てきましたよ、「ホビットの冒険」ならぬ「ホビット」3Dバージョン。うちはまだ子供が小さいので置いていくわけにも連れていくわけにもいかず、昼間はうちの奥さんが夜は私が交代で映画鑑賞となったわけでした。来場者特典で3Dメガネ貰いました。

さて、内容ですけどね・・・もともと自分は80年代後半のファンタジーブーム時にいろいろと嵌ったクチですので、それなりに予備知識もあるほうだと思っているんですが、あのどこかすっとぼけた味わいの児童文学が、よくもまあここまでガチバトルなアクション超大作ダーク風味ファンタジーに仕上がったものです。まだ「指輪物語」は鬱々とした部分もあるそこそこ大人向けな作品だから「ロードオブザリング」もアリだけど、そのノリでこちらの作品も仕上げてしまっているので、まあ、それはそれで面白いんですが、原作知っていると、ねえ。ってな感じはありました。

あとドワーフたちがね、かっこよすぎ。もっと胴長短足で髭長くて武器は剣なんて使わずにハンマーかアックスじゃないとドワーフらしくないよね。しかも今回は登場人物が魔法使いを除いてみんな小人系種族だから、裂け谷で背の高い人たちに囲まれて初めてドワーフたちが小さいことが映像としてようやくわかったよ。そうでなければ、単にガンダルフが背が高すぎる人にしか見えないもんな。

映像としては3D映画である必然性はあまりなく、とはいえ最近の映画、わざわざ手前にいろいろ飛び出させる映像にはうんざりすることも(特にそれを2Dで見ると)あったので、いいんじゃないでしょうか。
特撮的には十分、ただあれじゃあホビットの生まれながらの忍びの特技がほとんど活かされていないよね。主役としてはやや影が薄い、けどまあ前述したようにガチバトルな群像ファンタジー系になっているのでこんなものか。

いろいろ書いたけど、エンターテイメントとしては十分すぎます。ファンタジー好き・西洋チャンバラ好きならば普通にすごく面白い映画でした。十分に満足はしています。してますが、予想とはやや方向性が・・・てなところでした。でもDVD出たらたぶん買う。