中国のおもてなし

今回の中国出張はホテルではなく日本人が借りているアパートの一室に住むことになったのだが、というのも住んでいた人が引き払ったために空き室になった状態で、そのまま契約を続けて自分がそのうち入ることになる予定の部屋らしい。アパートの借り賃のほうが圧倒的にホテル代より安いらしく、聞いた話だと月あたりで1000〜1500元くらいだそうで17000から23000円くらいか。それで部屋は3LDKと、まあ一見いい暮らしのようだが、実際のところはそんなに部屋数は必要無いし、部屋も見てくれはともかくとしてあちこち剥がれるわ、漏れるわ、閉まらないわ、詰まるわ、臭いわ・・・とまあいわゆる中国クオリティ。細かくイライラが溜まります。結局一部屋しか使わなかったよ。

ネット回線もただでさえ遅いわ規制が多いわに加えて何故かわからないけれどしょっちゅう使えなくなり、どうも他の部屋と回線が干渉しているのではないかと思える状況。まともにネットが使えなかったので今回は日記書きも後追いで書いてみようかと。そんな中国の生活は、ネットが使いにくかったこともあり、今回は3DS本体を買って持って行っていたので何故かいまさらドラクエVをひたすら進めていましたとさ。

でまあ、2週間無事に仕事も終わり明日は帰ろうかというその時、帰り間際に中国の現地建設業者からのお誘い。工事が進んで土台工事も終わり地上部分に取り掛かったので、それを祝うとのこと。正直気乗りはしなかったのですが、これもまあ仕事だろうということでおつきあいさせていただきましたよ。

ほとんど言葉が通じない中での宴会ではあったのですが、聞きしに勝る中国式宴会、白酒(パイチュウ)なるほとんどアルコールのお酒がふるまわれる。お祝いとなるとこの酒らしいのだがグラス一杯を空けることすら困難。なんでも50度近いらしい。火が付くか?と聞いたら45度以上なら燃えるそうだ。香りはとても良く梨のような感じだがちょっと口に含むと限りなく純粋なアルコール。勧められてはちょっと口をつけては大げさにむせこみ、こんなのはとても飲めない、飲めるあなたはすごい!といった様子を態度で示してなんとか勘弁してもらう。もっとも、中国人もこれをくいくいと飲める人はかなり限られているようで、決して無理強いはしては来なかった。それどころか、飲める人が私のグラスを奪って飲み干してくれたりもした。荒っぽいけど優しくもある。

義理と人情が支配するある意味古き良き日本の風情でもある。ちょうど我々が生まれた頃、いまから40〜50年前の日本といった感じだ。街を行き交う人の様子もそんな感じ。ただテクノロジーだけが現代のものが入ってきているだけ。

煙草もしきりにすすめられる。これも断ると失礼だそうで、吸わないのに煙草をもらうしかない。どうしてもと断れ無くて、しぶしぶ一本だけ吸ってもみるが、煙草普段吸わない人間は火をつけることすら下手で困る。とにかく肺に入れないようにして早めに揉み消す。タール分が15mgとかだったかな。かなり重たいとは煙草飲みの同僚の証言。

自分は酒も煙草もやらないんじゃ、こういう社会ではやりにくいよなぁ。もっとも、中国人も次第に煙草を吸わない人が増えているようでもある。自分が教育担当している9名のうち煙草を吸うのは3名だけだ。