必要は発明の母

前から欲しかったもの。
何人かに話しているが,ここで書いておいて公知の事実にしてしまっておこう。

つねづね,うどんやそば,スパゲッティをゆでる際,あの麺を束ねている紙というか紐というか帯というか,アレが邪魔でしょうがない。わざわざ量を測らなくてもいいよう1人前づつ束ねてくれているのはありがたいが,もちろん茹でる前に外さなくてはならない。外すとバラけてしまう。1束だけ茹でるならいいが,何束も茹でようとすると外した麺の束をいったんどこかに置かねば,両手がふさがって帯を外せなくなってしまう。元々入っていた袋の上にそっと置いたりするが,乾麺の山が崩れて調理台の上に散らばったりする。乾麺をとりあえずいれておく容器って意外と丁度良いものが無いんだ。

なんとかこの帯を外さずに湯に放り込むことはできないものか,いや簡単だ。常温では簡単には千切れないが,60度以上の湯につけると溶けるオブラートみたいなもの,美味くなくても良いが味やにおいがほとんど無く食べてもまったく害の無いもの,このような材質で帯を作ればよい。

てな話を,某化学メーカーの営業が来たときに,其処は多糖類とか扱っていると聞いたので,ちらっと話してみた。もちろん自分の業務とはまったく関係がないけれど,新しい商売のネタにでもなればそこの会社は儲かる,それが世の中に広まれば自分も楽になる,いいことじゃないか。
もっとも,こんな雑談で開発してくれよう可能性は万に一つくらいかと思うけど。

さて,ここで困った。もしそこのメーカーが見事良い素材を開発したとして,どこかの麺会社に売りこむとして,そしてこのアイデアがまだ誰も思いついていないものだったら,当然そこの麺会社とメーカーは共同特許を出して独占的に儲けようとするだろう。
それはいいんだが,もし自分がその会社に勤めていて特許を書くとすると,麺全般で特許を書くはずだ。もしもスパゲッティしか扱っていない会社と契約を結んだら?だめだ,そばやうどんに展開できなくなる。自分はどの麺も等しく同じ技術を使って欲しい。

というわけで,麺を束ねる帯を,お湯で溶ける素材で作るっていう考えは,先にここで公知の事実とする。
特許を書くなら,どのような素材か,てところで縛りを入れてください。
ま,それ以前にこんなの考え出した人はとっくにいると思うけどね。