踏み切りボタン

私の乗っていた車が行きたい狭い路地を何度も切り返しながら方向を変えた大型トラックに,じゃまだなぁ,とは思っていたけれど,まあそこはあせらずのんびりと待っていたわけですね。
そしたらそのトラック,踏み切りをわたった直後の線路に並行して走っている道に右折しようとするわけです。
この踏み切りを渡ってすぐのところを右折することは禁止になっています。

この踏み切り,確かに一歩通行標識も見にくい位置にあり,見落としやすいもので,私自身も8年あまりこの踏み切りを渡っていたにもかかわらず右折禁止とは知らずに警察の目の前で右折してしまい,罰金をくらったという苦い経験があるのですが,それはさておき,非常に大型のトラックなもので,切り返しをしないと曲がり切れないわけです。そう,踏み切りの中での切り返しです。

なるほど,右折禁止になっているのはこういうことなのか,と改めて納得したわけですが,それはそうとして目の前で堂々と行われている違反。おいおい,大丈夫かこれ,と思っていると案の定切り返しをしているうちに警報機がなり始めまして,遮断機が降り始めました。
積んでいる積み荷がコンクリートの壁というような代物のため,遮断機のバーがその間に入り込みどうしようもない状態に。

後ろから,関係者らしき人が乗用車に乗って付いて来ていましたが,車から降りてトラックに「そのまま前にでろ!」と指示するだけ。自転車で通りかかったらしき初老の男性が「ボタン押しな!」と言ってもなかなか押そうとしません。
この踏み切り,駅に近いのでなり始めてから実際に通るまではホーム停車時間も含めるため,1分以上はあることは知っていたものの気が気ではなく,自分も車から降りて「早く!ボタン押して!!」と促しました。もしそれでも押そうとしないならば自分が押そうと思っていたのですが,ようやく例の関係者が押してくれました。

まあ,もしもあとで問題になったときのために証拠として遮断機にひっかかったトラックと,あとナンバープレートを写真に納め,あとは踏み切りの処理がすむまでの間,近所一帯は開かずの踏み切りになってしまうので,並んでいた他の車数台とともにさっさとバックして,近くの立体交差の方へ向いました。

それにしても,初めて踏み切りの非常停止ボタンを押す光景を見てしまいました。
あのトラックは注意だけじゃすまないだろうなぁ。第一,明らかに道路交通法違反してますしね。
すぐに電車が来ない踏み切りでよかったですよ,ホントに。
もたもたしててトラック巻き込まれでもしたら,並んでいる自分たちにもどんな被害があるかわかったものじゃない。非常時の決断は大事です。