イーガンの魅力。

 「ディアスポラ」読了。たしかにこのラストはSFか宗教物しか描けないし、純粋な感動という点ではSFが圧倒的に優位だわ。いろいろと感想めいたことを書きたくてしょうがないのだが、イーガンの作品はどれも難解な「超」ハードSFで、誰にでもお薦めといった作品ではないというところがなんとも。
 しかし、わけのわからん世界設定にさえ入り込めたら・・・誰もが認める傑作の数々と分かるわけで、さらにエッセンスとして一通りの科学知識(の概要)さえ知っておけば、完璧かとも。

 私なりにイーガンの作風を表現すると「無機質なヒューマニズム」「想像困難で現実感が希薄な臨場感」てなコピーを思いついたけれども…あああ、自分の語彙の貧弱さが悲しい。

 「順列都市」を所有していなかったので購入して再読中。たしかに「順列都市」と同じ世界といってもよいのかもしれん。