憂楽帳:「ハリ・ポタ」嫌い(毎日新聞 2004年10月19日 東京夕刊)
http://www.mainichi-msn.co.jp/search/html/news/2004/10/19/20041019dde041070049000c.html

 なんとまあつまらん記事であることか。

 ファンタジーは立派な文学の1ジャンルである。もちろん好き嫌いはあるだろうが「ハリー・ポッター」が世界中で売れているのはそれが名作であるからだ。そして、それが売れ残るというのは、この「ハリー・ポッター」や「指輪物語」に代表される最近のファンタジーブームがようやく落ち着いて、ブームに乗せられて買っていた人が買わなくなったからでないか。

 そういう点では大島氏の評価はたしかに正しい。だが氏が書いているように「魔法の呪文や空飛ぶホウキを扱った本」であることが何か問題があるのだろうか。単に自分が理解できないジャンルについて「俺はファンタジーなんぞ子供向けのものつまらんぞ。売れ残ってざま〜みろ」ってこととしか解釈できないのだが。なんと狭量なことよ。

 これ、SFにもいえる構造なんですけどね。おかげでSFファンは内側に籠もってしまい、SF至上主義、SF原理主義に走ったという歴史が・・・。