出戻りモデラー中華プラモ道・・・の前に寄り道

さて、中国に手荷物でわざわざプラモキットを持ち込むので、なるべく部品点数が多くて長い間組み立てに時間がかかる物の方が、長く楽しめるというものです。そうなると、とにかく箱がでかいの!ややこしそうなの!こういう基準で選ぶことになります。正月のお年玉で買った戦車(キャタピラを一つ一つ嵌めていったり、スコップやら燃料タンクやらを貼りつける楽しみ)とか、戦艦大和とか(黙々と機銃を貼りつけていく)、空母とか(豆粒のような飛行機を甲板に・・・)などと同じ思考です。
そうなると最近ではこれ一択でしょう。「フルアーマーユニコーンガンダム」。箱が何しろでかい!一番大きいサイズのスーツケースの容積のうち1/4近くを占拠してしまう極悪な大きさです。しかし壊れ物ですし、別荷物にすると結局追加運賃が発生してかなり割高になるので、何としてもスーツケースに詰め込みます。こうして苦労の末中国へ持ち込んだ部品を部屋の床に並べます。うわ・・・多い。これだけ部品点数が多ければ作りがいもあるってものですね。

さて、ここで問題が一つありました。私は基本的に何か思い入れがあるものを買って作りたくなります。前回作ったνガンダムだって、ちゃんと映画館に見に行ったくらいは好きです。しかし困ったことに「ユニコーンガンダム」には好きも嫌いも何にも思い入れがないんですよね。これでは全然モチベーションが上がりません。どうやら元は小説でその後アニメ化OVAで全7巻のようですので、まずは勉強というかモチベーションアップでアニメを全部見ることにしました。さすがに小説はキツイ。

機動戦士ガンダムUC(ユニコーン) 1 [DVD]

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・・・見ましたよ、ええ、見ましたよ。さすがに最近のアニメだけあって動きはすごいし綺麗だし派手だし、戦闘シーンだけは見ごたえがありましたな。戦闘シーンだけは。だが、なんじゃい、この脚本は。
いやまあ、テーマとして言いたいことは判るよ。秘密が思ったより肩透かしだったのも推理小説じゃないんだし良しとしようじゃないか。

だがね戦争だよ? なんで登場人物がホイホイと敵方に拉致されたり交流もったり簡単に脱出できたり急に共闘したり裏切るような行動で重要人物殺した直後に仲間として受け入れられたりするんだよ? 中高生のヤンキー派閥マンガじゃないんだからさ、そりゃ無茶でしょ。リアルロボット路線と言ってここまでひどいとは思わなかった。

初代ガンダムだって多少の無茶はあったにせよ、脱走して戻れば独房に入れられるし、敵陣地内では打たれるし、敵味方の陣営がはっきりと分かれた状況で、偶然ほんのわずかな出会いの交錯したところにドラマが生まれるんじゃないですか。俺の好きな「ランバ・ラル特攻!」とか「時間よ止まれ」とか「ククルスドアンの島」とか、そういう硬派な交流で盛りだくさんじゃないですか。脚本は基本「コンバット」あたりででいいんだよ。

もっとも、自分が特にひどいと思ったところは尺の問題でアニメオリジナルになった部分が多いようだし、小説描写をうまく映像化するのも難しいと思うけど、それでも、もう少し人間ドラマパートでリアル性を求めてほしいよね。これは今に始まったことでなく0083とかも全く同じでメカ描写を台無しにしていた作品だったから、またか、という気持ちもあるんだけど、ね。
正直最後の奇跡っぽい件の描写もひでえとは思うけど、逆襲のシャアでも同じに俺たちを置いてきぼりにさせてくれたし、これは超人ロックみたいなもんだと半ばあきらめたので受け入れる気持ちを逆に持ちましたさ。だからこそ、もう少し脚本がんばって欲しい。

ううう、だいぶプラモから外れてしまったが、一応メカの動きは良かったので、プラモを作るモチベーションは上がりました。もっとも個人的にはバンシィの方がデザインは好みだったな。

というわけでさらに続いて次回は作成に入ります。

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